言葉の壁にぶつかる

勤めていた給食委託会社は栄養士も全国転勤がある会社でした。

転勤の頻度、回数、配置先は特に基準がないようで、同期の栄養士でも入職後何年も同じ職場に勤務の栄養士もいれば、半年毎に市内の施設をくるくる移動・・・という栄養士もいました。私自身は5年給食委託会社にいましたが、その間配属された施設は病院、福祉施設様々で合計5施設。

5施設中病院は4つでした。4か所の配属先のうち3か所は出向栄養士という形での配属だったことから、給食委託会社の栄養士でありながら栄養指導を担当させてもらっていました。

栄養指導業務は栄養士としてとてもやりがいのある業務でしたので、張り切って臨んでいましたが、一つだけ苦労がありました。

それは「言葉」の壁です。同じ市内や県内での異動の場合は問題なかったのですが、他県へ転勤の際は方言にかなり苦労しました。

1か所、とてもクセのある方言を話される街で栄養指導の食事聞き取り調査で患者さんが話していることがまず聞き取れない!特殊な方言は意味が全く理解できない!

何度も聞き返して患者さんを怒らせたこともしばしば。聞き取りに不必要に時間を取られ、30分の栄養指導枠でまとめることができず、指導時間オーバーになって、外来の看護師や診察担当医からクレームが出たこともありました。

「壁」と受け止めず「コミュニケーションのツール」と受け止めること

栄養指導や病室訪問で患者さんと話しをしていて、分かり辛い表現はその都度はっきり確認するようにしました。また、指導前や話をする前に自己紹介と併せて「転勤してきたばかりで方言が聞き取れないこともあるかもしれない」と断りを入れてから始めるようにしたところ、患者さんのほうから逆に方言で話され、その意味も丁寧に説明してくれることも増えました。そのやり取りでラポールの形成がスムーズになったようにも思えます。

また、職場の人と話すときには覚えたての方言を敢えて会話に使うようにしたり、時にはわざと間違えた使い方をして、周りから教えてもらったり笑われたりということもコミュニケーションの一つとして行っていました。

休憩中に課内のスタッフからはクイズのように「この方言の意味は分かる?」というような会話も飛び交い、言葉の壁をコミュニケーションの入り口に変えることができたように思います。

慣れない土地や人との隔たりを「壁」と受け止めず、コミュニケーションを築く為の「ツール」という受け止め方ができると、人間関係も業務遂行もスムーズに行くようになるのだと学びました。

 

 

 

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