献立の苦労

献立作成を行うようになった頃、私が勤めていた病院は栄養士が自分1人配置であったこともあり、全て自分が作成しないといけない状況でした。先輩栄養士もいなかったことで、アドバイスをもらえることや、献立のチェックをしてもらうこともなく、1人で責任をもって作成しないといけない状況がとても大変でした。
特に新しく配属された施設での献立作成は、食糧構成が頭に入っていないことや、調味料の味がものによっては卸業者によって味が微妙に違うこと(主に味噌、醤油)、調理師のレベルなどを把握できていないことから戸惑うことが多く必要以上に時間を要してしまいます。
また、転勤で県外の事業所に配置された場合などはその土地の特産品、郷土食が分からず地域に密着した献立作成が難しく、特に行事食に関しては苦労しました。

献立立てる前に押さえておくこと
給食委託会社の栄養士は配属される施設の患者層をいち早く把握する必要があります。
病室訪問をしっかり行い、また残菜調査や嗜好調査の過去の記録があればそれを参考にしながら人気メニューや残菜の多いメニューを押さえておくことが献立作成のポイントになります。
地域に密着したメニューを積極的に取り入れることは必須です。
例えばお雑煮等は最たるもので、味付けが白みそ、薄口醤油、砂糖など様々、具材も地域によって異なるのでしっかり郷土食や特産をリサーチしておく必要がありました。
仕事の休憩時間などに課内のスタッフにその土地ならではの料理で調理師達が対応可能なものがどういうものかといったことを教わったりしました。
調理スタッフと一緒に献立を考案することで無理のない献立を作成することもできます。
卸業者より、卸してもらえる安価の郷土食材はどのようなものがあるかといったことを教わるのも手っ取り手早い方法です。
他には同じ給食委託会社の同期の栄養士達との交流会の際などに各施設の献立を持ち寄り、情報交換し、参考になるレシピを互いに交換するといったことも行いました。
ただし、前任者の献立が利用できる場合や、サイクルメニューが可能な施設であれば配属後当面はその献立を使用し、前任者の献立で施設の特徴を理解しながら徐々に自身の献立やオリジナルレシピを差し込むほうが無難と言えるでしょう。
異動直後、新任者は色眼鏡で見られることが多く、個性を出すと異端者とみなされることも多々ありました。「らしさ」や「オリジナリティ」は職場の雰囲気に慣れて、周りから受け入れられてからのほうがスムーズです。